2014年 05月 22日
豆ご飯とウオゼ |
仕事に追われ、さらに体調も悪いとあっては
余暇などあろうはずもなく
寿命を消費するだけの毎日など
まるで受刑者のようじゃないか。
と、そんな自嘲をさらに強く自覚するのは
以前にも増して食べることと寝ることが
娯楽的な位置付けになってきたからである。
とりわけ食べることは日々の生活の中で最も大きな愉しみであり
箸を口に運ぶその瞬間にはじめて
己の生を実感すると表現しても過言ではない。
それが好物であればなおさらで、心の中で
もう思い残すことはない。と断言することさえある。
やれやれ、早くも末期症状なのかもしれない。
豆ご飯は大好物のひとつである。
白いご飯と新緑を思わせる鮮やかな緑
そのコントラストの美しさ。
ふっくらと炊き上がったエンドウ豆の柔らかな食感。
そして昆布の染みたご飯の味と弾力ある糯米の歯ごたえ。
何も言うことはない。ただただ、おいしい。
今年は実エンドウが思いのほか出来がよく
このところずっと、そして腹一杯の豆ご飯が続いている。
こんなことで言うのもなんだが
とても幸せ、だ。
そしてウオゼ。
魚を刺身以外で食べるなら
焼くより揚げるより、煮魚が好きだ。
煮て旨い魚は他にいくらでもある。
メバルにキンメにカレイ。サバの味噌煮も大好物だ。
しかし、このウオゼほど僕の舌を魅了する煮魚はない。
シルク。ウオゼの身は絹のようだ。
絹糸をギュッと押し固めたような肌理細やかな白身は
煮汁をよく吸い、しかも弾力に富んでいて
ふくよかな滋味ともっちりとした食感が味わえる。
身離れが良く食べやすいところも良く
まるで煮られるために生まれてきたようだ
とさえ思う煮魚の王様だ。
1尾200円そこらの庶民的な値段もいい。
残念なのは体が小さくすぐに食べ切ってしまうこと
そして釣りの対象魚とならないところだが
それがまた、この魚の株を上げるところでもある。
来るべき人生最後の晩餐にはウオゼを食べたい。
そして、どなたか仏前にご飯を供えてくれるのなら
せめてこの時期にはぜひとも豆ご飯をお願いしたい。
どうぞよろしくお願いいたします。
by bugscope
| 2014-05-22 22:03
|
Comments(4)
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masagoon at 2014-05-24 21:09
ウオゼの話はこちらのブログで過去にもあったと思いますが
和歌山海南出身の母はウオゼといえば『つけ焼き』でした
(素焼きにしたのをタレに漬けただけだったかも)
家内はウオゼ買ったことないんとちゃうかなあ〜
あー食べたくなってきた
骨も柔らかく殆ど食べられるんですよね
和歌山海南出身の母はウオゼといえば『つけ焼き』でした
(素焼きにしたのをタレに漬けただけだったかも)
家内はウオゼ買ったことないんとちゃうかなあ〜
あー食べたくなってきた
骨も柔らかく殆ど食べられるんですよね
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bugscope at 2014-05-24 22:18
masagoonさん
それ、食べたことないです、つけ焼き。
とっても美味しそうじゃあないですか。
今度やってみたいです。
けど、どんなタレに漬けるのかなあ?
ウオゼといえばミナミハタンポも似たような顔してますね。
あれも旨い魚です。
和歌山のもう少し南へ行くと釣れるんですよね。
長いこと行ってないし釣ってないなあ。
エンドウ豆もスナップエンドウも、もうすぐ終わりです。
終わったらキュウリとゴーヤーを植えるため耕すのですが
その時、ミミズもキープしておこうと思っています。
それ、食べたことないです、つけ焼き。
とっても美味しそうじゃあないですか。
今度やってみたいです。
けど、どんなタレに漬けるのかなあ?
ウオゼといえばミナミハタンポも似たような顔してますね。
あれも旨い魚です。
和歌山のもう少し南へ行くと釣れるんですよね。
長いこと行ってないし釣ってないなあ。
エンドウ豆もスナップエンドウも、もうすぐ終わりです。
終わったらキュウリとゴーヤーを植えるため耕すのですが
その時、ミミズもキープしておこうと思っています。
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s_t_r_e_a_m at 2014-05-27 11:11
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by
bugscope at 2014-05-27 20:28
s_t_r_e_a_mさん
豆ご飯のおにぎり、旨いですよね。
自前のエンドウが待ちきれず
コンビニで買ったこともあります。
もち米が入った「おこわ」系のおにぎりが好きで
釣行の行き帰りにコンビニでおにぎりを買うときは
必ず1つは赤飯を入れますです。
(ちなみに、おぼろ昆布で巻いたのも好きです)
といえば、渓流で食べるおにぎりは
どうしてあんなに旨いのでしょう。
どうせ釣りに忙しく食べないのだからと
3つしか持たず、あるいは買わず
後悔したことが何度もあります。
ああ、行きたいなあ渓流。
ウナギじゃおにぎりの気分じゃないしー。
豆ご飯のおにぎり、旨いですよね。
自前のエンドウが待ちきれず
コンビニで買ったこともあります。
もち米が入った「おこわ」系のおにぎりが好きで
釣行の行き帰りにコンビニでおにぎりを買うときは
必ず1つは赤飯を入れますです。
(ちなみに、おぼろ昆布で巻いたのも好きです)
といえば、渓流で食べるおにぎりは
どうしてあんなに旨いのでしょう。
どうせ釣りに忙しく食べないのだからと
3つしか持たず、あるいは買わず
後悔したことが何度もあります。
ああ、行きたいなあ渓流。
ウナギじゃおにぎりの気分じゃないしー。